奈良県立奈良北高校(生駒市)で26日、地球温暖化をテーマにした夏期特別講座があった。再生可能エネルギーの普及などを手がける一般社団法人・市民エネルギー生駒(CEI)が招かれ、太陽光発電を生かした取り組みについて講義した。
15講座のうちの一つで、1、2年生計11人が参加した。CEI代表理事の楠正志(ただし)さん(72)が、まず化石燃料を燃やすことで出るCO2(二酸化炭素)による温室効果で地球温暖化が進んでいる現状を説明し、「再生可能エネルギーに変えないと環境に重大な影響を与える」と説明した。
CEIは、市民出資による太陽光発電施設「市民共同発電所」を5基完成させ、電力の地産地消や収益の地域還元に役立てている。楠さんは、蓄電池システム設置などを検討しているとして、「未来を守るために、自分たちで何ができるか考えてほしい」と語った。
この後、各市民共同発電所を見学。市の施設の屋根を借りて太陽光パネルを設けた第1号機(同市北田原町)では、操作パネルの横にある災害時用コンセントを紹介。携帯電話に電源コードをつないでみた生徒は「充電できてる」と太陽光発電の効果を実感していた。(伊藤誠)